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森林とCO2

大型連休も終わり、五月も半分を過ぎようとしています。

もうすぐ、森林インストラクター試験の受験申し込みが始まります。

このブログをご覧の中にも、合格を目指して勉強されている方がいらっしゃるかもしれませんね。

思いつくままの更新で、話題のバランスに偏りもあると思いますが、いちおう夏過ぎには一通りの分野には触れていこうと思っています。

もっとも、予定はまだありませんが…

トヨタが黒字回復し、話題を集めています。

リコールの爪痕はまだ残るかもしれませんが、エコカー減税はじめ各国の販促政策が影響したそうです。

CO2ビジネスは、まだまだ元気そうです。

二酸化炭素といえば、森林とは切っても切り離せない関係にあります。

どんな時も何がしかの形で伝えていく役割を、森林インストラクターは担っていると言ってもよいでしょう。

実際のところ、森林は二酸化炭素を吸収するのか?

この問いへの答えは、イエスでありノーでもあります。

なぜなら、森もまた生き物だからです。

植物は、二酸化炭素を吸収して光合成により有機物を生産することで成長します。

同時に、生命を維持するために呼吸によってCO2を吐き出します。

この、総光合成量(CO2吸収量)から呼吸量を引いたものを純生産量と呼びます。

ここで考えなければいけないのは、森林内の有機物の“循環”です。

生産者によって生産される枝葉や樹幹(有機物)は、食べられたり枯死等による脱落により、最終的には分解者が無機物として土に還します。

この菌類による分解の過程で、CO2が放出されているのです。

こうしてみると、森林の炭素の収支は、現存する植物の増加分であることがわかります。

式にするなら、

 

 純生産量-被食量-枯死量=現存増加量

となります。

では、現存増加量の多い森林とはどんなものでしょうか。

成熟した森林では、毎年の成長と同じぐらい枯死するものがあり、全体としてバランスが取れています。言い換えれば、生産により大気より取り込まれるのと同量の炭素がまた大気に放出されるので、差し引き0になります。

若い森林ではどうでしょう。

こちらは、枯死量よりも成長量のほうが多く、炭素の吸収がよさそうです。

活発であるということは、呼吸量も多いという面もありますが、吸収という面では弱齢林のほうが有利そうです。

ですが、成熟した自然林にはそれまでの膨大な蓄積分があり、炭素の貯留庫としての役割を担っているともいえます。

ですので、成長量=CO2削減という単純な図式は成り立たず、吸収と貯留の両面からトータルした森林のあり方を考えなければなりません。

森林という立木としての存在も重要ですが、実は普段日常で目にする木材にも同じ事がいえます。

木材という形で存在するということは、そこに炭素が固定されているのと同義です。

林内に放置していても、やがては分解されCO2として放出されるのは書いた通りです。

これを伐り出して長い間使い続ける事は、その間炭素を木材という形で維持する事につながります。

勿論、伐採のために森林が破壊され、吸収能や蓄積量を減らすことはあってはならないことです。

伐採には必ず更新が伴うという森林維持の鉄則が守られるのならば、成長量に見合った分を伐採・利用する事は、実は森林にとっても人にとっても良い関係であるのです。

同時に、水保全・土保全等の役割がある事も考えれば、森林を保全・利用する事は人類にとってとても重要な意味を持つのです。

応援よろしくお願いします!! 

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