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2010年8月

救急救護

いよいよ8月も末、森林インストラクターの試験も近づいてきました。

脳に詰め込まれた知識が、至るところでつい口をついて出ていることでしょう()

そのぐらいになれば、大丈夫。

血となり肉となって、成果を発揮されることと思います。

森林・林業・野外活動・安全教育と4分野について問われるわけですが、得意・不得意もあって苦労させられます。

以外に、安全教育や野外活動が落とし穴だったりするのですが…

受験者の方にも、この二つのうちどちらかを取りこぼした方が結構いました。

折も折、赤十字の救急法救急員養成講習を受講中なので、この辺に触れてみたと思います。

赤十字救急法とは、罹病・罹災から自分自身を守り、傷病者を正しく救助し、医師などに引き継ぐまでの救命・応急手当のことです。

救命手当…心肺蘇生法(気道確保・人工呼吸・心臓マッサージ)・気道異物の除去・AEDの使用応急手当…きず・骨折・急病の手当、搬送

あくまでも現状の悪化を食い止めるのが目的で、治療ではありません。

医師へ引き継ぐまでの一次処置なのです。

救護する際には、まず自分自身の安全の確保が重要になります。

安全の確保されていない場所へ、むやみに立ち入ることをしてはなりません。

二次災害を起こさない決意と、傷病者救護への信念。

この両方を併せ持つことが求められます。

手当てをした際は、必ず医師の診断を受けるようすすめてください。

当たり前のことですが、死亡の診断は医師がその資格において行うものなので、勝手に判断をしてはなりません。

手当の手順ですが、まず始めに観察をします。「手当ては観察に始まり、観察に終わる」と言われ、 重要な位置づけをされています。

傷病者の周囲の観察により、二次災害の危険を防止します。

同時に、傷病の発生状況・原因および証拠物もよく見る必要があります。

次に傷病者の全身を観察します。

ここで、ただちに手当すべき7つの傷病について挙げます。

意識障害・気道閉塞・呼吸停止・心停止・大出血・ひどい熱傷・中毒

どれも、一目で生命の危険を感じさせますね。

あわせて、生命の徴候もおさらいしておきましょう。

意識・呼吸・脈拍・顔色・皮膚の状態(汗・顔色・乾燥)・手足の反応

傷病者への飲食物ですが、基本的には与えないことです。

意識の無いとき、脳や内臓に損傷がある恐れがあるときや吐き気のあるときは、特に与えてはなりません。

手術の必要があるときもまた、同様です。

意識があり、傷病者が求める場合も口を湿す程度にし、嘔吐による二次事故を起こさないようにします。

ただし、下痢などによって物理的に水分を排出しているときや、ヘビ・ハチ等の毒を受けたり熱傷による水脹れで体の一部に水分が集まる状態では、水を与えます。

気をつけなければならないのが、ショック症状です。

血圧低下により、循環が滞ることで起こる様々な全身の症状をショックと呼びます。

ショックを起こすと、兆候が現れます。

覚えやすく、「ぐあいよそう」と語呂にしてしまうこともあります。結びつけて覚えましょう。

ぐったりしている・虚脱感

あせ(皮膚の状態)→皮膚が冷たく湿った感じ

いきぐるしい(呼吸)→呼吸が速く浅い

よわい脈拍→成人で1分間に60~80回程度が正常。

顔面蒼白(そう)

ショックには原因があります。

まずは適切で迅速な手当てによって原因を除去します。

その後、適切な体位と保温により、ショックの予防に努めましょう。

最近は、感染症による救護者への 危険を防ぐ為に、Qマスクや手袋(ビニール袋での代用可)の使用が奨励されています。

万が一救護をするようになったときは、記録も忘れずに取っておきましょう。

救急隊・医師への引継ぎに役立つだけでなく、二次処置(治療)の参考になることもあります。

救護する立場では、以上のことが心得として挙げられます。

常日頃から定期的なふりかえりや、場合によってはマニュアル化して手元に持つことも必要でしょう。

防災の日も近く、あちこちで講習が開かれることと思います。

ぜひ一度、足を運んでみてはどうでしょうか。

応援よろしくお願いします!! 

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夏の観察会

先日、高尾で親子観察会が行われました。

舞台は日影沢、森に水辺に夏の生き物を探しました。

今回はオブザーバー、スタッフとしての参加です。

下見はしていたものの、いまいち当日の段取りが掴みきれていなかったので、あたふたするシーンもありましたが無事終えることができました。

ハプニングは付き物で、参加者の当日キャンセルもよくあることです。

私がサブで割り当てられた班が消滅するという、まさかの憂き目に会いました。

仕方が無いので、他の班の様子をそ~っと覗くことになりました。

開会式を終え、各班が観察に出かけるのを見送ります。

少し控えめに、班長さんのインタープリテーションを勉強させていただきました。

恥ずかしながら知らなかったことや理由の説明など、とてもハイレベルな内容が盛り沢山。

蛙にしても、足はどの足から生えてくるのでしょうか?

はい、後ろですね。両方一度に生えてきます。

前足はどうでしょう。

これは左からです。ナゼ?

できるのは左右一緒なのですが、左にはエラがあるため穴があります。

この穴から出るので、皮を破って出てくる右よりも出やすいのです。

もちろん、エラが塞がるので、それまでに肺呼吸へ移行する必要があります。

後ろ足から生えるのも、陸上へと上がる準備だとすれば納得します。

生き物とのふれ合いも貴重な体験です。

思わず手をすくめるヤスデを手に乗せ、子供たちもおおはしゃぎ。

ムカデは有毒の牙をもちますが、ヤスデにはありませんのでご安心を。

得体の知れないザトウムシも、ここでは人気者です。

クモの大枠には入りますが、ダニの近縁です。

クモといえば嫌われ者のイメージですが、実は大切な存在です。

蚊などの病原体を媒介する害虫を捕食してくれます。

実際、疫病の起こる場所はクモが少ないとか。

みんなそれぞれの役割の中で暮らしているんですね。

イラクサの仲間アカソには、細かい毛が生えています。

この葉っぱが、かわいいワッペンに早代わり。

イノコヅチ・ダイコンソウと同じで服にくっ付きます。

ルーペで観察し、理解を深めます。

セミの抜け殻が漢方薬だったのは初耳でした。

効用は…調べてみましょう。

見落としがちな冬虫夏草にも出会えました。

ガの幼虫に寄生するキノコです。

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マツカゼソウの匂いは好みが分かれました。

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きっと、虫食べられないように匂いを持つのでしょう。

ということは、あまり好きでない人は、虫に近いのかも。

コロッと好みの反応を変える子供たちが微笑ましい一こまでした。

参加者の興味を自在に引き出す手腕。

疑問に対する的確かつ平易な説明。

お子さんを相手にしながら、大人の参加者をも魅了します。

水生生物も前日の降水が影響しながら、様々な種を観察できました。

やはり、カニが人気です。

エビ・カニの違いと体の構造。

タラバガニはカニじゃないけど一番高い!など、思わずスタッフも釘付けになる話が続きます。

ちなみに、タラバはヤドカリの仲間です...おいしければ、よし。

まとめは、生物多様性と生態系の重要性。

みんなつながって生きています。

無事に終わった観察会。

主幹事の皆さん、インタープリターをして下さった諸先輩の方々、ありがとうございました。

次回秋の親子観察会は、11/20()です。

私も再び幹事団に入り、企画・運営に参加します。

夏の経験を活かし、素晴らしいものにできるよう努力しますので、たくさんの方のご応募・ご参加をお待ちしています。

応援よろしくお願いします!! 

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夏の高尾山2

休み明けの方も多いこととは思いますが、連日の猛暑に汗が止まりません。

リフレッシュとともに、なまった体に渇を入れることもあるかと思います。

インストラクター養成講習を受講された皆様、お疲れ様でした。

あの濃密な時間は、受講修了というだけで大変なものだと思います。

実際、多くの受験者が受講後合格を果たしているようです。

残り半月、暑さに負けずがんばってください。

夏の親子観察会も間近に迫りました。

今回は先日の下見の模様をお伝えしたいと思います。

舞台は高尾山の裏側、日影沢。沢沿いの樹林は豊かな自然を残しています。

水辺でもあり蝶の通り道となっていて、優雅な姿を良く見かけます。

お盆時期といえば、彼岸花の仲間であるキツネノカミソリが咲いていました。

葉が細く鋭そうなところから着いた名ですが、開花時期にはもう葉は残っていません。

フジカンゾウも咲き、通り過ぎる夏を思わせます。

秋も近づくと、イノコヅチやヌスビトハギが気になります。

ひっつき虫でお馴染みの、動物散布の種子ですね。

ノブキの花も見られました。同じように、種子は動物に付着して運ばれます。

クロアゲハを観察してみます。

後羽から突き出る尾状突起が短いのが特徴です。

赤色紋と付け根の黄色い筋も少し見られました。

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よく似たカラスアゲハは尾状突起が長めで、黄色い紋はありません。

ジャコウアゲハは赤色紋も無く、ウマノスズクサを食草とする有毒の蝶です。

他にも、光彩の金色がポイントのモリアオガエルや、甲虫ではキマワリなどが見られました。

蜘蛛も多く、背中の赤筋が目立つハシリグモやジョロウグモ、地味ながらオナガグモもいました。

水生生物では、日本最大のボウフラであるガガンボなどショッキングなものから、ヘビトンボのヤゴなど面白い生物も見られました。

近くを飛び回るミヤマカワトンボをちょっと観察。

緑色の体は金属のような光沢を持ち、綺麗なトンボです。

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時期を逃しましたが、終戦記念日には各地で慰霊行事が行われました。

高尾にも、そんな戦禍の跡がひっそりと残っています。

終戦間近の85日、裏高尾のいのはなトンネル近くで列車が機銃掃射にあい、多くの犠牲者を出しました。

今も近くに慰霊碑が建ち、往時の悲劇を後世に伝えています。

永きに渡り育まれた生命を、いとも容易く奪い去る力を人は持ってしまいました。

高度文明を追い求める傍らに忘れてしまった何か。

文化の成熟こそが求められる社会に生きている私達。

自然と対話する傍ら、人と自然の営みをお伝えする中で、「何か」を育てることに貢献していくことも、森林インストラクターに求められている役割なのでしょう。

応援よろしくお願いします!! 

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雨の奥多摩、山歩き入門。

昨日は、久々に奥多摩を歩きました。

友人が山の経験が無く、どんなものか体験したいということでご案内しました。

930鳩ノ巣、装備の簡単な確認・計画書の提出のあと、登山口まで移動。

準備体操をして体をほぐします。

まずは大楢峠を目指し、出発。

左にキャンプ場・バットレスのある越沢を聞きながら、城山を巻くように等高線に沿って高度を上げていきます。

奥多摩は植林の山、暗い林地を進んでいきます。

自然度が低そうに見えますが、実はギャップやニッチを見るのに適しています。

わずかに聞きかじった野草を眺めつつ、ゆっくりと歩きます。

始めはじっくり歩くのが大切です。

間伐や枝打ちにも話が及びながら、沢から離れ始めると大楢峠への登りが始まります。

だらだら続く登り、我慢のしどころです。糖分をとって回復をはかりましょう。

水分も忘れず、のどの乾かないうちに少しずつ飲みます。

途中雨が降り出したので、レインスーツを着ます。

蒸れるのは仕方ないですが、雨に濡れて体温を奪われるよりはよいでしょう。

やがてナラやカエデの仲間が増え始め、空が見え始めると大楢峠です。

思ったより登りが長く、予定より1時間を過ぎて到着。休憩を入れます。

一息ついて、コンパスと地図を用いた、北を基点に角度で対象を求める方法の実践です。

地形図の見方・コンパスの使い方を説明しながら、実際に分岐点から進む道を確認しました。

そこから御岳山に向け、沢沿いのルートを取ります。植林の合間に広葉樹が増え、徐々に道が明るくなっていきます。

大きく東方向に突き出たカーブで、ちょこっと寄り道。

風の声・鳥の歌を聞きながら、静けさの中で森林浴の効用について考えました。

戦後の拡大造林から切捨て間伐の現状まで、日本の山の現状に踏み込みながらペースを上げます。

いつも使う沢が涸れていて、あてにはしていないながら残念でした。

今年の少雨をしっかりと反映していますね。

等高線沿いに沢を高巻きするように付けられた登山道は、とても気持ちの良いルートです。

広葉樹林を見ながら、極相と植生について考えます。

コースタイムに気を配りながら、時折吹き抜ける風に励まされつつ御岳山を目指します。

大塚山から伸びる尾根が近づき、突き上げるように登りつめれば、表参道にぶつかります。

まだ雨天なので良いのですが、今までの静かな山旅が嘘のような別世界が待っています。

ビジターセンターで休憩がてら情報収集。

回復の見込みはないものの、急激な悪化もなさそうだと判断。

日の出山への縦走へ向かいます。

御岳山の山頂を飛ばしましたが、今回の目的はあくまで山歩き。

時間と天候から山頂までの往復をアルバイトとみなし、カットすることにしました。

自然が相手ですので、不慮の事態による柔軟な対応が常に求められる野外活動。

何を優先するのか、イベントの「目的」をしっかりと持つことが必要だと感じました。

植栽木に守られるように、日の出山への尾根を伝っていきます。

かなりの風が吹いていたはずですが、林内ではさほど感じることなく歩くことができました。

綺麗に枝打ち・間伐をされた林縁に残された、細く枯れ枝だらけの木。

たぶん、林内の優良木を風から守る為の障壁になっているのでしょう。

大きなサクラらしき枯れ木が放置されていました。

枯れ木も山の賑わい、動物たちの餌場であり、棲み処になることを考えてみました。

ムササビ君の気配も感じる林でしたので、イメージが膨らみました。

ここでは見られませんでしたが、森林の階層構造にも話が及びました。

そんな観察をしながら、最後の登り返し。ひと踏ん張りで日の出山山頂です。

雨と風の中、秩父方面では雲が切れて青空がのぞいていました。

あずまやで小休止。

休憩時は、上着をきて風から身を守ります。体温の低下は、体力を奪うからです。

昨年のトムラウシの悲劇は、風と雨の怖さを私たちに伝えます。

速乾性のウェアも大切です。せめてアンダーだけでも、乾きやすい素材を選びましょう。

ここからは、いっきに下っていきます。

雨ならではのツチグリも顔を出し、自然に不思議は尽きません。

沢の音が聞こえるようになれば、ゴールのつるつる温泉はもうすぐです。

汗を流し、今日の振り返り。

山歩きを通じて、自然への接し方を体感していただけたと思います。

応援よろしくお願いします!! 

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夏の高尾山

ここのところ、高尾山にちょくちょく出かけています。

夏の親子観察会下見、そして清掃ハイキング

次から次へと発見があり、知識の洪水に溺れそうです()

まずは日影の様子です。

虫たちも元気に姿を見せてくれる季節。子供たちも楽しみでしょう。

まず姿を見せてくれたのはサカハチチョウ。羽の逆さに見える八の字が特徴です。

あまりありがたくないのが、ラミーカミキリ。黄色の外来種、要注意です。

背中は良く見るとパンダに似てます。カラムシを食草にするカミキリです。

地味なところで、羊歯にも話題が。

小葉の反対に三角の托葉が出る、ゲジゲジシダです。

林縁に紫の小さな花をつけるハグロソウ。暗めの葉の色が花を引き立てます。

キツネノボタンが実をつけていました。

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黄色い花と金平糖のような実が可愛らしい草です。

小さな虫にも目を向けます。

スケバハゴロモが群れていました。白い綿毛のようなのが幼生です。

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こう見えてもセミの仲間、透き通った羽根が綺麗です。

同じ科にアオバハゴロモというのもいますが、こちらは粉を噴いたような白っぽい羽です。

まだ蕾でしたが、アキノタムラソウももうすぐ咲きそうです。花期は夏なんですね。

三角の葉が目立つミヤマタニソバも見られました。

蛇滝では、イワタバコが花をつけています。

ひょっこり出た大きな一枚葉に咲くナスのような花を、間近に見ることができます。

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ヤブタバコなんてのもあります、こちらは陸生で、大きく茎が途中で分かれて横に広がります。根茎の葉が大きく、シュウブンソウと見分けがつきます。

ノブキが地味な花をつけていました。食虫みたいな容貌です。

ジャコウアゲハでしょうか。赤い斑紋がアクセントのお洒落な蝶です。

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沢沿いなのか、蝶が多いです。モンキアゲアが水を飲んでいました。

フクラスズメの幼虫にちょっかいを出し、威嚇行動も観察できました。

レアモノで見られたのは、ヘビトンボ。ヤゴは見ますが、成虫は初めてです。

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下向きに咲くウリノキは、結実すると上に向き直ります。

虫媒花から鳥散布への変化ですね。

何気ない姿にも、理由と戦略があることを伝えています。

2号路にぶつかり、中腹を周回します。

常緑樹の多いコースで、サカキ・ヒサカキの違いを見ることができました。

サカキは全縁・冬芽が長刀のようにまがりますが、ヒサカキは細鋸歯があります。

似ている樹木の違いは、毎年インストラクター試験に出てきます。

私も苦手ですが、しっかり抑えておきたいですね。

ちょうど今頃、森林インストラクター養成講座が行われています。

申し込みも終わって、試験まであと半月。

受験生の皆様、がんばってください!

アオハダ・アオダモも観察できました。

アオハダは短枝が発達する単葉なのに対し、アオダモは羽状複葉です。

アオダモのほうは、芯去りで製材するバットにはまだ細い感じがしました。

他にもモミジバハグマ・トウバナ・ヤマホトトギスが見られました。

ムサキニガナは、もう綿毛を飛ばし始めています。

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暑いながらも、確実に季節は進んでいくものですね。

下山路は1号路、お馴染みゴミ0ハイキングです。

人出に比例して、この季節はペットボトルが増えます。

来週も下見で日影に入ります。

夏の高尾は宝箱~♪何に出会えるか楽しみです。

応援よろしくお願いします!! 

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富士山登頂。

秋分を過ぎても、秋の気配はまだ遠く。

暑さ続きの毎日に、今日の雨は打ち水のようです。

連日の山疲れには、ちょうど良い小休止。

お休みがてら、引き続き、富士登山顛末記をお届けします。

吉田ルートの頂上、久須志神社で朝食を取ります。

珍しく、食欲がいまいち。そして、偏頭痛。

9合目を過ぎたころから、典型的な高山病の症状が出始めました。

まさに山酔い、二日酔いの感じにそっくりです。しばらく仮眠を取りました。

6:00、山頂出発。真の頂、剣が峰を目指します。

ここまでくると、気圧の低さを実感します。

水筒・飴の包装…見かけの負圧により、内部の空気が膨張するのが分かります。

何より、本当に息が切れる。ちょっと急に動こうものならクラッときます。

こんな環境でも、みやげ物を売る山小屋の主人は元気です。

もう馴化しているんでしょうね。頭が下がります。

ダイナミックな火口を見ながらのお鉢巡りは、壮観です。

下を見れば、どこまでも続く雲の平原。まさに別世界。

登頂記念にピンバッチを購入し、開けた場所で一休み。遅めの朝食を軽くとります。

カロリーメイトにゼリー状の栄養食品。

手軽に取れるものが楽だし、すんなり入ります。

H1

剣が峰への急登は、砂礫に足をとられ本当に辛いです。

何でここまで来て、まだ登るのか…半分やけくそです。

止まることもできないので、一気に登りきります。

その先には、日本の最高地点が待っています。

9:00、登頂。3776m 雲上の楼閣。

これ以上、上は無い…達成感と共に、一抹の寂しさを感じる瞬間。

H2

天候もよく風も穏やか。なかなか日ごろの行いが良いようです。

記念撮影に、順番待ちで2030分。これには参りました

H3

ここからは下山。ひたすら高度を落とします。

お鉢巡り後半でついペースを上げてしまい、頭痛に加え吐き気もおきました。

後は下るだけ、そんな油断が招いた結果だと思います。

何せ高度を下げないと症状も良くならないので、ひたすら下ります。

久須志神社に戻り、休憩の後下山路を取ります。

吉田ルートの下山路は砂礫にやや大きめの石が混じり、歩きづらいと感じました。

用意したダブル・ストックを使って、膝への負担を軽くしながら滑るように降りていきます。スパッツもあると、靴に砂が入らずに便利です。

正直見るものも無く、休憩を挟みながら一気に下ります。2700mを切ると、ガスがかかり始めました。

先程頂上で見ていた、雲の中を歩いているのでしょう。

公衆トイレを過ぎれば、程なく緩やかな道に出ます。ゴールは間もなくです。

13:00下山。5合目の雑踏で、急に日常へ引き戻されます。

文明。

これを求めて下山してきたのも、また事実ですが。

吉田口ルートは混雑が当たり前。承知のはずでも、やはり複雑な思いがあります。

Over Use

日本の山が抱える大きな問題を、まざまざと見せ付けられる山行でした。

応援よろしくお願いします!!

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点の記

日本一の頂へ。

先週、富士登山へ行ってきました。

山岳会の方のパーティーに混ぜていただき、初めての挑戦です。

スバルラインの終点が5合目と呼ばれ、吉田口を基点とする吉田ルートの登山口として定着しています。

標高2300m、土産物店の並ぶ観光地です。

霊峰富士の入り口にしては、少し興ざめしますが…

しばらく滞在し、軽い食事を済ませ準備体操。

1700

雨の出迎えの中を、レインウェアに身を固め出発です。

挨拶代わりの軽い登りの後、なだらかな下りを過ぎ登り返すと、6合目。

安全指導センターで一休み。

ナラやウルシ交じりの針広混交林を抜け、一気に樹木が姿を消します。

もうすぐ終わるホタルブクロに見送られつつ、砂礫の山へ取り付いていきます。

1830

本格的な富士登山の始まりです。

ガスのかかる山頂を遥かに見透かしながら、直登を避けるように付けられた九十九折の山道を登っていきます。

1900を回る頃にはすっかり日も暮れ、ライトを頼りに自然の回廊を進みます。

徐々に道幅が狭まり、岩交じりの斜面に取り付くようになると、7合目ももうすぐ。

2000

日の出館にて休憩。2700m

風も出てきたので、再びウェアに身を包みます。

どうしようか迷っていいる間に、少し体温を持っていかれました。

休憩時こそ、しっかりと着ないと逆に体力の消耗につながることを思い、判断の遅れが少し悔やまれました。

ここから8合目までの遠いこと。400mの高度を上げていきます。

実行動の標高差でいえば、高尾山クラスです。さすが最高峰!

点在する山小屋の間を縫うように、岩の階段をよじ登ります。

正直、登りの杖は邪魔になりそうです。

休み休み歩き、8合目に着いたのが2200

良い子はもう寝る時間です()

悪いおじさん達は、休憩して登り続けます。

正直、眠いんですよ。

3000mを超えると、さすがに空気の薄さを感じます。

少しの運動でも、すぐに息が上がるようになります。

段差に惑わされずに、歩幅を狭く保つよう心がけましょう。

遅筋を使った有酸素運動で、バテを防ぎます。

2330、本8合目。

8合目の長いこと。高度で300mもあります。

名前は素晴らしいホテルが出迎えてくれる、3400m地点です。

ここで大休止。カップ麺のおいしいこと。

購入すれば、¥600。ちなみに水は500mlで一本¥500です。

装備を取るか、利便性を取るか…

トイレは一回¥200。こちらは維持費ですので、快く協力しましょう。

この先は、大渋滞が待っていました。

次々に押し寄せる登山客に、ツアーの多いこと。

登山道沿いにヘッドランプの光の列が続きます。

とかく日本人とは、ミーハーな人種のようです。

26009合目。登山道最後の山小屋です。

こともあろうに、休憩がてら居眠りしてしまいました。

30分ぐらい、あっという間です。

割と暖かい日だから良いものの、さすがに反省ものですね。

H1

山頂が見え始め、動かない列に痺れを切らします。

いや、実際は立ったまま居眠りしてましたが…

H2

東の空が白み始め、振り向けば東雲がたなびいています。

足元には光の列が遥かに続き、見渡せば雲の海が湧き立っています。

刻々と変化する表情は、何か意思があるようで見ていて飽きません。

そして、日の出。

御来光です。

H3

残念ながら、夜明けを山頂直下で迎える事となりました。

無事に頂上の久須志神社に辿り着いたのは、5:00を回った頃。

朝日に輝く雲の海にたゆたい、しばしの休憩。

H4_2

ここからさらに、日本の最高地点、剣が峰を目指します。

応援よろしくお願いします!!

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