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「緑のオーナー制度」に見る森林施業

今日は「みどりの日」。

元は昭和天皇の誕生日である4/29が平成に移り「みどりの日」に。さらに、2007年以降「昭和の日」と改めた時、5/4に移って今に至ります。

経緯はともあれ、国立公園が無料化になったり各地で自然に親しむイベントが行なわれたりしています。

同時に4/155/14を「緑の月間」と題して、自然に対する関心を高める取り組みが行なわれています。

私も、来る5/85/9に行なわれます“21 森と花の祭典-「みどりの感謝祭」”へFITスタッフとして参加しますので、GW最終日は、自然に親しみに来ていただければと思います。

http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/hozen/100412.html

また宣伝になってしまいました()。そんな緑の日に、皮肉なニュースです。

「緑のオーナー制度」で水源林伐採

http://www.asahi.com/national/update/0504/NGY201005040001_01.html

朝日新聞のニュースです。

緑のオーナー制度とは、人工林の管理・育成に必要な費用を出資者(オーナー)に負担していただき、国とオーナーの共有の樹木として育て、契約満了時に販売額を持分に応じて分ける(分収する)制度です。

分収育林制度とも呼ばれ、19841999年度までオーナーの募集が行われていました。

初期の契約分からは単純にもう25年以上。とはいえ、本当に伐採の対象でありうるのか、また皆伐の必要性・妥当性があったのかは正直疑問です。

森林を考える上で、まずその森はどうあるべきなのかを忘れてはなりません。

森林は様々な機能を果たしている上、どれ一つ取っても個別には存在し得ないものばかりです。

生産のための人工林とはいえ、木を育てて売るだけではなく、土砂崩壊を防いでいたり水源涵養の役をしたりと複数の役割を担っています。

もちろん、契約履行のために収益を確保することはもちろんですが、その為に環境を犠牲にするのでは本末転倒です。

抜き伐りをしながら森を「育てて」いくことと、無秩序な伐採によって森を「破壊する」こととは、同じ木を伐るにしても全く違います。

持続可能性(sustainability)が叫ばれる今、複層林・長伐期の森林施業が求められつつあります。

これは、若齢から壮齢まで、複数世代の樹木を森の中に仕立てていくことで常に土壌を守り、かつ収益を挙げながら育林していこうとする施行方法です。

皆伐=一斉林施行には、手間も少なく一度に収益が得られ、後の管理も一様である利点はあります(一斉林=一度に同じ零級の樹木を育てること。単種類を植樹することが多い)

さらに、若齢林の方が二酸化炭素の固定能=成長量も豊富です(その分、呼吸による消費量も多いのですが…)

反面、一時的な裸地化に伴う腐葉土の流出による地力の衰えや、表層土が不安定なため着生しづらくなるといったデメリットも少なくありません。

―経済性と環境・生態系に対する負荷―

さらに、土地ごとの文化・伝統的側面と、森林を取り巻く状況も多様化が進んでいます。

ざっと挙げてしまいましたが、林業についてはまた一つ一つ書きたいと思いますのでここでは簡略しました。

せっかくの「みどりの日」。

良い機会ですので、森林について考えてみるきっかけにしてくだされば幸いです。

応援よろしくお願いします!! 

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Poco a Poco

「フードマイレージ」

という言葉をご存知でしょうか?

昨日の読売新聞で、地産地消への取り組みが取り上げられていました。

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/feature/20100430-OYT8T00195.htm

「食材の重さ×生産地から消費地までの距離」で食費を評価し、搬送による環境への負担を軽減することが目的です。

1994年、イギリスの消費者運動家が提唱し、日本でも浸透しつつあります。

NPO団体「大地を守る会」により、CO2削減の目安として「poco」という単位が作られました。

Poco a Poco イタリア語で“少しずつ”。

食卓から、少しずつでもCO2削減に貢献したい、そんな願いが込められているそうです。

ちなみに、1poco100gの排出量に相当し、輸入品ではなく国産のものを購入することで減らせたCO2量をあらわす単位です。

一次産業の振興のため、国産品の普及が広まる昨今。

食品だけにとどまらず、木材にも視野が広がればと願わずにはいられません。

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上の図を見ると、食卓の変化が想像できます。

人口の増加はもちろんあるでしょうが、食の欧米化や外食産業の成長等も影響していそうです。

なにより、食品のほとんどを輸入に頼っている現状に改めて気付かされます。

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先進国の中でも郡を抜く自給率の低さです(右グラフ)

左グラフからは、途上国から食料を買い入れる「食の南北問題」が浮かび上がります。

飽食の影の飢餓、二極化は経済だけにとどまりません。世界は繋がっているのです。

私達が農業を考えるとき、どんな姿を想像するでしょうか。

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高齢化が進む中、疲弊した農村がそこにはあります。

そんな中、農ギャルを代表する若者の活躍や企業の参入も見られます。

既存のスタイルとの共存は考慮すべきでしょうが、「自立した農業」への脱却が求められています。

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同時に、農業にも「多様性」が求められているのがわかります。

環境的価値や文化的側面、景観、保健と公益的価値が見出されるようになっています。

 

農地を点ではなく面として捉え、流域の中での生態系の一部として評価する必要があります。

経済的な振興策として、都市との交流があげられます。

グリーン・ツーリズムに代表される取り組みやU・Iターンに見られる農林業への回帰は、昨今の自然派ブームの追い風もあり活発な動きを見せ始めています。

Jikyuu5

文明の発達から文化の成熟へ。

身近な暮らしの問題である食を見直すことは、環境を考える一歩に相応しいものでしょう。

農林水産省より、自給率向上につながる5つのアクションが提唱されています。

1.「今が旬の食べ物」を選びましょう。

2.地元で取れる食材を、日々の食事に活かしましょう。

3.ご飯を中心に、野菜をたっぷり使ったバランスのよい食事を心がけましょう。

4.食べ残しを減らしましょう。

5.自給率向上を図る様々な取り組みを知り、試し、応援しましょう。

どれも便利さの中に忘れてきた大事な食文化を思わされます。

とはいえ、忙しさや付き合いで外食へ頼らざるを得ないのも事実。

そんな方への朗報として、「緑提燈」の取り組みをお伝えして、今日は終わりたいと思います。

http://midori-chouchin.jp/index.php

気をつけてみると、結構見かけますよ。

グリーンコンシューマー、賢い消費者でありたいものです。

赤提灯にも、エコな時代が到来しています。

応援よろしくお願いします!! 

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400周年

「それでも地球は回っている」

今年2010年は、ガリレオが木星の4つの衛星を発見してから400年目にあたるそうです。

この発見は地動説を裏付ける有力な証拠となりました。

元はコペルニクスが唱えたとされる地動説。それまでは天動説が支持されていたのは有名です。天動説が提唱されてから、暦の上で矛盾点を指摘され、さらに羅針盤による航海が行われるようになり、正確な観測の必要性からその整合性に疑問がもたれる様になりました。

そして、コペルニクスによる地動説が登場するのですが、この間なんと300年あまり。

さらに、ガリレオによって証明されるのに100年近い年月が必要でした。

勿論、望遠鏡の発明などの要因もありますが、常識を覆すことの難しさを感じさせます。

今や、宇宙に人が滞在する時代。野本さんをはじめとするクルーは、「きぼう」内での実験を行っています。明日の19;00前後、九州・中国地方の一部で地上から目視の観測ができるようですので、空を見上げて宇宙に思いを馳せてみてはどうでしょうか?

地上では限られた資源を巡り、日々争いが耐えません。いくら科学が発達しても、大元にあるものを作り出すことは叶わないでしょう。

一つの球体の中に暮らす私達一人一人が、考えていかなければいけません。

お正月も今日まで。

ガリレオに習い、常識を見直してみることも必要ですね。

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